私が泣いている間、榊くんは一言も喋らなかった。 そして現在もそれが続いている。 チラッと横顔を盗み見るが、真顔で何を考えているのかわからない。 でも、特に気まずさを感じず………と言いたいところだがバリバリ気まずい……。 「あ、あのぉ……」 「あ?」 「イヤ……ナンデモナイデス。」 またもや沈黙が続く。 しばらく歩くと榊くんが分かれ道で止まった。