照りつける夏の太陽の下。
グラウンドから聞こえる野球部の雄叫びやシュートを決めて仲間と喜びあうサッカー部の姿、コンクールに向けて練習に励む吹奏楽部の音色……。
煌めく青春の音を聞きながら、
感じるのは少しの羨望。


青い青い空の、眩しいくらいの夏の日々が砂時計の砂のように過ぎて行く。

優しい風に包まれ
誰もいない、空に一番近い教室で
龍楽院奏羅(リュウラクイン ソウラ)の高校最後の夏は終わりを告げた。