いつもと同じくらいの大きさで言ったけど、部活の人たちの声が大きくてきっと誰にも聞こえてない。



はぁ、結城くんに届けばいいのに。



「...何?」



...え?



ストーカーとかの前に、結城くん症候群にでもなっちゃたのかな?



結城くんの声の幻聴まで聞こえてくるとは...。



どんだけ好きなんだ私は。



「もう、余計結城くんと話したくなっちゃったじゃんか...」



「いや、だからなにって話しかけてるじゃん」



「あ、また聞こえた。でもいいや。結城くんのボイスが無料で聴けるなら症候群でも、ストーカーでもなんでもするよ」



「ふーん。じゃ、お金とっていいんだ?っていうか、ストーカーなんてしたら通報するからね」