だからもし、唇にしてたら...確実に嫌われてた。



ほんと、よく耐えたよ俺...。



あの場で、おでこで我慢した自分を褒めてやりたい。



あ.....



いたいた。



なんて自画自賛してるうちに、気がつけば琉李は俺のすぐ目の前を歩いていた。



「おーい、怒った?」



そう声をかけながら、琉李の肩に手を置く。



まぁ、聞かなくても答えは分かってるんだけど。



案の定琉李は、不機嫌オーラを全開に放ちながら振り返った。



そんな琉李を見て、思わず笑ってしまう。



ふっ、分かりやす過ぎるでしょ?



「なに笑ってるの?ていうか、さっきのわざとでしょ?」



「ん?さっきのって?」



明らかにイラついている琉李が面白くて、ついからかいたくなってしまう。