冗談ならもっとこう冗談ぽく言ってほしい。
「その彼女は、付き合ってたことすらいま初知りだよ!本当はなんで知ってるの?!」
「あれ?そうだったの?でもほら、今だってデートしてるじゃん」
忘れかけてた…いや、忘れてたけど、そういえばこれ…デートって設定だったんだっけ?
「ご、誤魔化さないで!結城くんから私が転んだ事聞いたの?だから知ってるんでしょ?」
「転んだ?のんちゃん転んで足怪我したの…っ?」
声は聞こえなくても、肩を揺らしてるから後ろからでも分かる。
「なんで笑うの!」
「あはは…い、いや、…琉李にこの間電話した時、途中から珍しく焦り始めたと思ったら、いきなり電話切られて何かと思って、夜にまた電話して聞いてみたんだよねー」
話しながらも笑ってる玲くんをみて運転の邪魔をしてやろうかという気持ちをグッと堪える。

