「ダーリン待ったぁ?」
駅前のベンチに座ってスマホをいじっている玲くんを見つけて、ドラマなどで見るように可愛らしく駆け寄る。
嫌がらせ実行中!
どうだ、恥ずかしいだろう?
ニヤリと心の中で笑いながら玲くんの横に座る。
「......」
しかし、やつはこちらを見向きもしない。
「ねぇ、ダーリンってばー」
決して私に気づいていない訳では無い。
左腕を揺すっているにも関わらず、彼は気づいてない"ふり"をしているのだ。
今だスマホをやっている。
「もういいもん...」
さすがに恥ずかしくなってきたし、これ以上やっても相手にしてもらえないのも分かった。
プクッとほっぺをふくらませて玲くんから目をそらして前を見る。
これは果たして、成功と言えるのだろうか?

