そして、反抗する結城くんの背中を押して玄関を出た。
「...クスッ」
玄関を出て、家の前まで向かい合った瞬間、結城くんが突然キラキラスマイルを見せた。
「え、ゆ、結城くん?」
「ククッ...さっきの話、聞いてたんでしょ?」
「え!?」
た、立ち聞きしてるのバレてたの?
「だと思ってたけど」
「ご、ごめんなさい...」
「別にいいよ。でも、いい人そうで良かった。キミのお母さんが帰ってきた時、正直焦った」
いい家族だね、と微笑む結城くんから目が離せない。
ただ、私の心情を知らない(私の)お腹は空腹を見逃さなかった。
雨も上がり暗く静かな外で、グ〜と、盛大に音を奏でたのだ。
「ちがっ!?こ、これは...」
「フッ...お腹空いたんでしょ?もう入っていいよ」
「嫌だよ。駅まで送っていく!道、分からないでしょ?」

