「そんな意味分からないこと言える余裕があったなら、ほっとけばよかった」
「あ、助けてくれたの?」
「...うるさい」
「ぜひ、もう一回ギューッて抱きしめて下さい」
あの時はビックリして、よく嬉しさを噛み締められなかったからなぁ。
両手を広げてアピールすると、またしても睨まれてしまった。
「あんなの追い払うために決まってるでしょ」
「えー、ならもう一回"希望"って呼んで頂けないでしょうか?」
「あー、もういい...。うるさいから帰る」
怒ってる結城くんには申し訳ないけど、私の名前を知っててくれたことが嬉しくてにやけてしまう。
「そういえば結城くん。買い物は?」
本当に出口へ向かっている結城くんに問う。
確か、なにか買い物があって来たはずじゃ?

