た、確かに…


結城くんも玲くんも男の子だし。



いや、でもそういうご趣味の持ち主かも…



だって…



「結城くんも否定しなかったよ?」



「それは多分、呆れて何も言わなかっただけよ。ってか元々、そんな喋らないじゃない」



言われてみれば確かに。



うーん、と悩んでいると、奈々ちゃんが興味津々の顔で見てくる。



「なんでしょうか?」



「で、他に何か言ってなかったの?」



他?



他には…


あ、そう言えば!



「目立つのが嫌だって言ってたよ?結城くんが」



「まぁ、見れば分かるけどね。あいついつもの、話しかけんなオーラ全開じゃない。でも、やっぱりなんかにおうわねあの2人」



普通、目立つの嫌だったらはなから神崎とは絡まないはず…、と顎に手を置いて考える奈々ちゃんにキュンとする。



なおう…匂う?


奈々ちゃんの言葉に鼻をクンクンするが、何も匂わない。



も、もしかして、私の制服が臭いとか?!



「いや、匂うってそういう意味じゃないわよ」



制服をキョロキョロ見ていると、奈々ちゃんが呆れたようにため息をつく。



「やっぱり結城が怪しいわねってことよ」



「うへ?ゆ、結城くんって不審者なの?」



「いや、もういいわ。ツッコムのも疲れた…」



うーん、よく分からないけど結城くんと話せたしいいや!



次の授業の準備をするためウキウキで自分の席に戻った。