「ひっ、ぐずっ、ご、ごめんなしゃい……」
「いや、怒ってないよ! ゴメン泣かないで。ほら、君の……ナナちゃんが欲しいって書いた白いクマのぬいぐるみを届けにきたんだよ」
ベッド脇に置いたプレゼントを私に渡して頭を撫でながら必死に私の涙を止めようとしていた。
涙を拭いて渡されたプレゼントの包みを開けると、また止まった涙が溢れる。
「ご、これ……ナナが頼んだ白クマさんじゃない!」
包みの中には、クマでも白クマでもなくパンダのぬいぐるみが入っていた。
彼は泣いている私をそのままに、慌ててポケットから紙とペンを出してチェックを始める。
「どこだ……あっ、ここだ!二丁目のアキラって子と間違えたんだ」
隣でわんわん泣きっぱなしの私にまた引きつった笑顔を向けて困ったように話す。
「えっとさ、取り替えてくるから早く寝なよ」
「ぐっ、い、行っちゃうの? ナナがわ、悪い子だから……わぁーん」
プチパニックになってぎゃんぎゃん泣く私に、ほとほと困った表情をして、私の頭を撫でたり抱き上げたりしたが効果なし。
どうにも泣きやまない私を置いて、彼は開いた窓の方に歩いて行ってしまう。
咄嗟に彼が行ってしまうんじゃないかと、涙を袖で拭って彼の背中を追いかけ服の裾を掴んだ。
