――私が初めて彼に会ったのは4歳の時。
その日は早く寝ないとプレゼントもらえないわよって親に脅され、いつもより少し早くベッドに入った。
いつもと違う時間に眠ったせいか、夜中にトイレに起きて部屋に戻って来ると、真っ赤な服を着てプレゼントをベッドの脇に置いている彼の姿を目撃する。
「いい夢を……」
私が一緒に抱いて寝ている大きなクマのぬいぐるみを撫で、窓から出て行こうとしていた。
向きを変え、部屋のドアの前で立って見ていた私に驚いていたのを今もはっきりと覚えている。
「ふふっ、クマと私を間違えてたんだよね。私が驚くよりもずっと驚いて慌ててたっけ」
ベッドと私を何度も見て引きつった笑顔を浮かべている彼に、私は驚きと喜びに彼に飛びついた。
「サンタさんでしょ?! ナナね、いい子で早く寝たんだよ」
「いい子で寝たのに、なんで起きてるの?」
憧れのサンタに会えて嬉しくて仕方ない私とは正反対に、冷めた口調で話す彼。
小さな私にはそれが、怒られているように感じて泣いてしまった。
