虹色研究部 - ニジケン -

「別に礼なんて言わなくていい」


蘭先輩が呟く。
ソファに視線を移すと、彼は気怠そうに起き上がった。


「あのカレーパンは燈からの気持ちなんだよ」


「國枝先輩の……気持ちですか?」


「あぁ。『虹色研究部に入ってくれてありがとう』って。あいつなりの仲間入りの儀式のつもりなんじゃね?」


「燈って不器用だけど、優しい所あるのよね。美味しかったなぁ、あのカレーパン」


「まぁそりゃ伝説だからな」


何でもない様にそう呟いた蘭先輩も、ほんの一瞬、照れ臭そうな微笑みを浮かべた。