虹色研究部 - ニジケン -

「ぐぬっ! なんのこれしき!!」


深町先輩は崩れ掛けた体制を立て直すと、顔面を覆うクリームなどもろともせずに突っ込んで来る。


「卒業式の恨みーー!! 三年間の恨みーー!!!!」


「卒業式は深町が人混みに酸欠を起こして、勝手に倒れたんだろー? 俺だって待ってたのにさー」


ゴーグルを取った國枝先輩は、不満気に唇を突き出す。


「バカを言うな! 元はと言えばお前のせいじゃないか! 俺はこの三年間で何度死にかけた事か! お前達はほんブフェッ!!」


深町先輩に大量のパイが投げつけられた。

全身がクリーム塗れになった彼は、バタンッとその場に崩れ落ちる。


「ほう。コントロールも乱打数も計算通り」


片方の口角をニヤリと上げ、滝口先輩は満足気にパイ投げマシンを撫でた。

倒れて動かない深町先輩の元へ駆け寄ると、彼は小さく震えながら、魚のように口をパクパクと動かす。


「む、……む……ねん」


彼は最後の力を振り絞って呟くと、バタンッと力尽きてしまった。