虹色研究部 - ニジケン -

額縁を机の上に立てた私は、椅子に座って頬杖をつき、皆の笑顔をジッと眺める。


「……遊びに来いよー」


ピンッと額縁の端を弾いた。

勿論、写真の中の皆は何も応えてはくれない。


トミーが見たのは、國枝先輩に似ているだけの人だったのかもしれない。

それとも本当に、この学校を愛して止まない彼の生き霊なのかな……。

そんなバカな事を考えて、再び笑みを零す。


キーンコーンとチャイムの音が響いた。もうすぐ一限が始まる。

ここに居ても仕方がないので、教室へ向かおうと、重い腰を上げたその時だった。


コツン、コツンと足音が聞こえた。
その音は止まる事なく、着実に大きくなっていく。

……近づいて来る?


私は扉を食い入る様に見つめたまま動けなくなった。

やがて足音がピタリと止まると、すりガラスに人影が映る。


静かな部屋に、ゴクリと息を飲む音が響く。

ドアノブがカチャリと音を立てると、速まる心臓とは裏腹に、ゆっくりと扉が開かれた。