虹色研究部 - ニジケン -

秘密を守ろうとする卒業生達は、誰もが必死な形相を浮かべていて、そんな彼等を蘭先輩と一緒に必死で掻き分けながら進む。


「い、息が……」


酸素を吸おうと上を向いた瞬間、蘭先輩と繋がっていた手は離れて、あっという間に人の波に流されてしまった。

背の低い私は、途端に群衆に飲み込まれそうになる。

呼吸するのが精一杯の中、必死に人を掻き分けて、ようやく見えてきた光を掴もうと真っ直ぐに手を伸ばした。


「あっ……!」


空を掴んだ手はぐらりと傾き、目を瞑ったその瞬間、誰かに腕を掴まれた。

そのまま強い力に引かれて、何とか人混みを抜ける事が出来た私は、項垂れながら足りなくなった酸素を求めて大きく息を吸う。

そして呼吸が落ち着くと、掴まれている手を辿って、ゆっくりと顔を上げた。