虹色研究部 - ニジケン -

卒業生達のつんざく様な悲鳴が飛び交い、皆が自分の秘密を守ろうと、ひみツリーに向かって走っていく。

校庭は一瞬で地獄絵図になってしまった。


「こんな美味しいネタを閉じ込めたまま卒業なんて、もったいなくて出来るわけがないからねー」


木の下からメガホンを通して響く、國枝先輩の陽気な声。


「あ、あいつという人間は……! こうしちゃいられん! くぅにぃえだあああー!!!」


わなわなと震えた深町先輩は、地鳴りのような雄叫びを上げた。

そして皆に負けじと、砂埃を巻き上げながら全速力で走っていく。


蘭先輩と視線がぶつかり、私達はどこか気が抜けた様に笑い合った。


「私達も行きましょう!」


「あぁ。もみくちゃにされんなよ」


蘭先輩は私の手から花束を取ると、空になった私の腕を掴んで走りだす。

そして木に群がる人混みに、真正面から突っ込んでいった。