虹色研究部 - ニジケン -

「んんーッ! あきも蘭も、思い出話に乗せてサラッと気持ち良くさせるなよ。あぁ……久しぶりにゾクゾク」


手のひらで顔を覆い、悶える國枝先輩。それを蘭先輩が冷ややかに見つめる。

けれど滝口先輩は、そんな二人を嬉しそうに眺めた。


「僕が転校してきて二週間ほど経った頃、下校中に衝撃的な光景を目にしました。部長と和田さんが、野球部のピッチングマシーンに無断でパイを詰め込んでいたんです」


「ちょっとあき! 私は隣に居ただけで詰めてないわよ!」


反論する和田先輩に対し、蘭先輩はブッ!と吹き出す。
釣られた私もうっかりその光景を想像してしまい、クスッと笑みがこぼれた。


「そこで僕は部長に捕まってしまい、『ちょうど良かった。これをパイ投げマシーンに出来ないかな? ちょっといじってくれない?』そう言われました」


徐々に表情が柔らかくなる滝口先輩に、私はホッと胸を撫で下ろす。