虹色研究部 - ニジケン -

「っていう事は、また深町先輩をからかったんですね?」


「深町が司会までして本気で向かってくるから、俺も本気で返してるんだよ。手加減なんかしたら深町に失礼でしょ? それに投票が終わるまでは邪魔されたくないからね!」


全く悪びれた様子もなく言う國枝先輩は、「そーれ!」と次々に花火を打ち上げていく。

尤もらしい事を言っているが、全く筋は通っていない。


「國枝先輩。コンテスト、楽しかったですか?」


私の質問に、彼はピタリと動きを止めた。

いつもはアーモンド型の目が、まん丸になっている。

そして私にくるりと背を向けると、ステージから投票中の観客を見つめた。


「勿論。最っ高に楽しかったよ。あっ、まだ終わってないけどね」


表情こそ見えなかったけれど、広い背中と跳ねるような言葉の端々からは、確かな嬉しさが感じられた。