虹色研究部 - ニジケン -

「石橋君、元気ないねー。大丈夫? 何か不安な事でもあるの?」


私がよそ見をした隙に、再び石橋先輩を揺さぶりを掛ける國枝先輩は、悪魔の微笑みを浮かべていた。

冷や汗が滲んだ石橋先輩が、ジワジワと小さくなっていく様に見える。


「ゴホンッ! では、アピールタイムを始めます。制限時間は五分! 何をしていただいても構いませんが、秩序と節度は守って下さいね! では、最下位の石橋&渡辺カップルからお願いします!」


石橋先輩と渡辺さんはソファーから立ち上がると、ステージの真ん中に用意されたハート型の台に上がった。


「彼女はサッカー部のマネージャーとして、ずっとチームと僕を支えてきてくれました。ですが彼女は、部活以外でもいつも僕に寄り添ってくれて、その優しさには何度助けられたかわかりません。いつも素直に言えないけど、ありがとう」


石橋先輩は甘い台詞を並べると、渡辺さんの肩を抱き寄せた。

その瞬間、石橋先輩のファンから悲鳴のような叫び声が上がる。