虹色研究部 - ニジケン -

校庭に行くと、そこには大掛かりなステージが設置されていた。

ステージには、テーブルとカップルシートが四つずつ並んでいて、【星城高校ラブラブカップルコンテスト】と、何とも寒いタイトルの大きな看板まで掲げられている。

ステージの前は、生徒や一般のお客さんで既に溢れかえっていた。


「あれっ?」


國枝先輩がステージを見上げて声を上げた。


「どうしたんですか?」


「はははっ! やっぱりそうだ。乃季もあれ見て!」


はしゃぎながらステージの上を指差す國枝先輩は、そこへ向かって走り出した。

目を凝らしてステージを見つめると、ポツリと立っていた司会進行役の男子生徒がクルッと振り返る。


「あっ、嘘……。ま、また?」


派手なスパンコールの蝶ネクタイを付け、ぴっちりと七三分けにした司会進行役の男子生徒は、緊張した様子で冬の厚い曇り空を仰いでいる。

その生徒はどう見ても――深町先輩だった。