虹色研究部 - ニジケン -

「大丈夫よ、乃季ちゃん。あなたはとっても可愛い。可愛くて可愛くて、堪らないんだから」


和田先輩が、魔法を掛ける様に何度も言い聞かせてくれる。


「あのカリキュラムを無事に一週間こなしたんですから大丈夫です。僕の計算通りなら、既に自然なカップルと同じ様に振る舞えるはずです」


滝口先輩もファイルを抱えて激励してくれる。
メガネをカチャッと上げた顔は、ほんの少し微笑んでいる様にも見えた。


「おい、大丈夫だ。俺のスタイリングに間違いはねぇよ。自信持っていけ」


蘭先輩は私の頭をガシッと掴んだ。
そしてブンブンと私の頭を揺さぶると、最後には両肩を優しく叩いてくれる。


「悪魔が隣に居て、怖いもんなんかねぇだろうが」


蘭先輩の言葉に、國枝先輩を除く全員が吹き出した。それは勿論、私も含めて。


「ありがとうございます。いっ、いってきます!」


緊張を払拭する大きな声を出して、勢い良くパイプ椅子から立ち上がる。

綺麗に巻かれた髪がふわりと軽く揺れて、私の気持ちも随分と軽くなった。