*****
本当に上手くやれるのだろうか。そんな不安な気持ちを抱えたまま、あっという間に文化祭当日を迎えてしまった。
目の前の鏡には、和田先輩と蘭先輩に綺麗にメイクアップしてもらった自分が映っている。
気後れから動く事が出来ずに、私は部室のパイプ椅子にへばり付いていた。
「乃季、そろそろ準備はいい?」
長い栗色の髪を綺麗にセットした國枝先輩が、巻いていたケープを取って立ち上がる。
グレーのカットソーに黒のテーラードジャケット。九分丈のデニムパンツにビンテージ風のショートブーツ。
元々の素材が素晴らしい國枝先輩は、蘭先輩の手によって、更に磨きが掛けられていた。
「ず、ずるいですよ!」
「えっ、何が?」
國枝先輩はキョトンと眉を下げて首を傾げた。
緊張からパニックになる私を見て、笑いを堪えている様にも見える。その余裕な姿が憎らしい。
「國枝先輩の彼女役なんて、自信無くなってきました……」
ガタガタと震える腕と足を、和田先輩が優しくさすってくれる。
視線が絡むと、彼女は私を安心させるかの様にニッコリと微笑んだ。
本当に上手くやれるのだろうか。そんな不安な気持ちを抱えたまま、あっという間に文化祭当日を迎えてしまった。
目の前の鏡には、和田先輩と蘭先輩に綺麗にメイクアップしてもらった自分が映っている。
気後れから動く事が出来ずに、私は部室のパイプ椅子にへばり付いていた。
「乃季、そろそろ準備はいい?」
長い栗色の髪を綺麗にセットした國枝先輩が、巻いていたケープを取って立ち上がる。
グレーのカットソーに黒のテーラードジャケット。九分丈のデニムパンツにビンテージ風のショートブーツ。
元々の素材が素晴らしい國枝先輩は、蘭先輩の手によって、更に磨きが掛けられていた。
「ず、ずるいですよ!」
「えっ、何が?」
國枝先輩はキョトンと眉を下げて首を傾げた。
緊張からパニックになる私を見て、笑いを堪えている様にも見える。その余裕な姿が憎らしい。
「國枝先輩の彼女役なんて、自信無くなってきました……」
ガタガタと震える腕と足を、和田先輩が優しくさすってくれる。
視線が絡むと、彼女は私を安心させるかの様にニッコリと微笑んだ。
