虹色研究部 - ニジケン -



校庭にやってくると、目に映る光景に私は唖然と口を開く。


「な……何なんですかコレ!!」


「うふふ。すごいでしょー! あきがほとんどやってくれたんだけど、飾り付けは私がやったのよ」


声を躍らせながら誇らしげにそう言った和田先輩は、私の肩をポンッと叩いた。


「いや、すごいとか以前に……何で校庭に“お化け屋敷”があるんですか!?」


校庭のど真ん中に突如現れた、教室一部屋分ぐらいの大きな箱。

一面真っ黒の壁は薄いベニヤ板の様な物で出来ていて、入り口にはご丁寧に『お化け屋敷』と看板が付けられている。

更には、ヒュードロドロ……という、いかにもな音まで聞こえてくる。


「乃季ちゃん、もしかしてお化け屋敷嫌い? じゃあお化け役はダメねー」


残念そうに肩を下ろした和田先輩は、どうしようかと目線で滝口先輩にヘルプを求める。


「お化け屋敷は嫌いな女性がほとんどですから、仕方ありません。僕が入り口付近で驚かせた後、出口付近に回り込みます!」


メガネをカチャッと上げた滝口先輩は、ニヤリと怪しく片方だけ口角を上げた。