虹色研究部 - ニジケン -

「……そんなの、おかしい」


「そうだよね。
でも蘭は、『最初から信じる気のない奴等に、何を言っても一緒だ』って言ってさ。
結局何日も経った後に真犯人は見つかって、ほとぼりは冷めたんだけど」


乾いた笑いを浮かべた國枝先輩は、空を仰いだ。


「蘭先輩の無実を知ったクラスの皆は……?」


「謝る事も、逆ギレすらもしなかったんだって。
けどそれってさ、一番ツライよね? 自分の存在意義まで考えちゃうっていうかさ」


彼は手のひらを空に掲げた。強く結ばれた唇は、やるせない思いに耐えているようだった。


「そんな、事が」


私の方を向いた彼は、ニッコリと笑った。感情のこもっていない無機質な笑顔に、胸がチクリと痛んだ。