虹色研究部 - ニジケン -

「――き、気持ち悪い!」


耳を疑う様な言葉が、私達の耳に響いた。


「き、もち……悪い?」


呆然としたままその単語を復唱した和田先輩。


「今日までずっとそんな風に見られてたなんて、気持ち悪いです! 女同士で……そんな!」


完全なる拒絶反応を見せた野々花さんは、「信じられない」と何度も呟きながら、更に和田先輩の心をえぐった。


グッと噛んでいた唇が切れて、私の口の中に鉄の味が広がる。

もう耐えきれないと私が一歩踏み出すと、國枝先輩の右腕が、私を制止する。


「先輩!!」


國枝先輩は真剣な表情で私をジッと見つめると、ゆっくりと口を開いた。


「大丈夫だよ、乃季。俺達は皆同じ気持ちだ」


薄っすらと笑みを浮かべた國枝先輩の目には、心の奥底で沸き立つような怒りが潜んでいるような気がした。
その気迫に、私は踏み出した一歩を後ろに引く。


「いい子だな」


彼は俯く私の頭を、ポンポンと優しく撫でた。