虹色研究部 - ニジケン -

「女子、生徒……?」


「そうだよ。だってここ女子校だもん」


「えぇっ!?」


國枝先輩は目を細くして微笑み、ピンクのリップを塗った艶やかな唇の端をキュッと上げた。


「ここは、月満(つきみち)女学院付属高等学校。正真正銘の女子校だよ」


「――女子校? って事は、和田先輩の好きな人って……あれ? ちょっと待って下さい」


混乱する頭を抱えて、もう一度和田先輩を見る。

間違いなく、一緒に歩いているのは可愛らしい女子生徒だ。


「あの、これは一体……」


「おい。奥に行くぞ」


私の疑問は、蘭先輩の一言でかき消されてしまった。


「着いて行こう!」


「ちょ、ちょっと待って下さい!」


茂みに隠れながら、コソ泥の様に中腰で移動する先輩たち。置いていかれまいと慌てて後を追う。


「紀香の奴、告白する気か」


蘭先輩の言葉に、滝口先輩は眉を八の字に下げた。

『どうにもならない』、そう言った滝口先輩を思い出す。

まだ私の想像でしかないけれど、きっと【そういう事】なんだ。