虹色研究部 - ニジケン -

「いやぁ、俺女の子に見えるみたい!」


プリーツスカートの裾を持ち、ヒラヒラさせながら踊る國枝先輩。


「……嬉しいんですか?」


「嬉しくないと言えば嘘になるかなー」


メイクをした顔でデレッとされると、いつもの数倍増しで気持ちが悪い。


「それにしても、すごい学校ですね」


先程までは堂々としていたはずの滝口先輩が、背中を丸めて辺りを見渡している。


滝口先輩の言う通り、目の前に広がる校舎は、外壁や門に負けず劣らずの迫力だ。

真っ白に輝く壁は気品の高さを語り、門と同じくアール・ヌーヴォー様式の窓からは、繊細で囀(さえず)るようなピアノの音が漏れ出している。

とても校舎とは思えない、ヨーロッパのお城を思わせる荘厳な造りだ。


「燈。紀香は本当にここにいるのか?」


「うん。校内のカフェテリアでお茶してるはずだよ」


國枝先輩は校舎の離れにある建物を指差す。