虹色研究部 - ニジケン -

「ここならいいかな」


観客席は前例が既にいっぱいだったので、トラックがよく見える、立ち並ぶテントの横に立つ。


「選抜ってニジケンメンバーも出るんだよな」


デジカメまで持って、今か今かと二人のリレーが始まるのを待っていた私に、そんな声が聞こえてきた。


顔を上げて声の主を確認すると、坊主頭の男子生徒が二名、私の後ろに立っていた。

二人は私に気が付いてないのか、言葉を続ける。


「一人一競技は絶対ルールだからって、ニジケン混ざるとやりにくいよな。あいつら体育大会とか出さなきゃいいのに」


チッと舌打ちをした彼等は、鬱憤をぶつける様に地面の砂を蹴る。