虹色研究部 - ニジケン -

「俺も蘭も足の速さは多分学年トップだからね」


「トップ!? 二人ともそんなに速いんですか!?」


「別に。そこまで特別速いわけじゃない」


蘭先輩は対した事じゃないと目を逸らすけれど、確かに言われてみれば、蘭先輩は細身なのにひ弱な印象は全くない。

体操服から覗く、適度に筋肉の付いた男らしい腕。
そういえば以前、深町先輩を粘着床から軽々と引き剥がしていたし、普段から鍛えているのかもしれない。


「俺はこんな感じで好きに生きてきただけだけどねー」


対する國枝先輩の日常生活は、少しもイメージが浮かばない。

けれど【こんな感じ】という言葉の裏側には、想像しがたい……いや、想像したくないほどの波乱万丈な人生が詰まっているのだろう。


「効果は保証するんだけど、蘭は大口開けないからなー」


そう何気なく放たれた"効果は保証する"という言葉に、サーッと血の気が引いた。