頼りない小さな手だった。でも、とった手は、

誰の手よりも温かく、優しい手だった。

バカみたいに、うるさくて、頼りない蓮君だった

けれど、そんな彼だったからこそ、大好きだった

。そんな彼が大好きだったから、私は、空手を初

めた。蓮君を、守りたいって、思った。

空手を初めて出会ったのが、山本蓮だった。

彼は、とても優しい人だった。