かわいいあなたにマフラーを

「じゃ、じゃあさっきの春樹ってやつは?」

「ああ、春樹はわたしの弟。
律君にマフラー作るって言ったら、俺も欲しいって言うから……」

お、弟……。
ああそうか、それで忘れた弁当を、持ってきてあげてたのか……。

「先輩、案外嫉妬深いんですね」

瀬田がニヤニヤと笑っている。
立花は、そんなこと言わないの、と瀬田をたしなめていた。

「わかった。安心した。
律と春樹は、もう良い。

じゃあ、こないだ歩いていた大人は……?」

「……?」

う~ん? と、静谷は首をかしげた。

「商店街を、茶髪の大人の男と歩いていた」

俺の言葉に、あ、と手を打つ静谷。