目から鱗が落ちる。


それは、こういう事を言うのかもしれない。



「はっきり言って、俺のが何で?って聞きたい。あんたら何でそんな頑張ってんの?」


「だ…だって鬼ごっこでしょ?」

私は、目の前にいるタレ目の男の子を見上げる。

「鬼ごっこって、もうそんな域とっくに越えてるじゃん。しかも、否応無く強制参加な時点であり得ないから。
何で、そんな非常識に真面目に付き合ってんの?」


「これの結果でクラス分けするって…」


「確かにそう言ってたけど。長く逃げてたら良いクラスにする。とも、直ぐに捕まったら悪いクラスにするとも言って無いし。
もし、最後まで苦労して逃げ切って、蓋開けてみたら最悪のクラスだったらどうすんの?
骨折り損のくたびれ儲けだろ。」