「そう。貴方は…?」

「俺?俺は捕まったよ。最初から逃げる気無かったし。」


「え…なんで?」

私はアッサリとした彼の言い分に少し驚いた。
回りにいた、守達も以外そうな顔をしている。


「その方が楽だから、別にクラスなんてどこだって良いし、楽だし。」

ぽかんっと何かが当てられた様な感じがした。

「なっ…捕まるなんて…こっ怖くないの?」

武志は真っ青な顔で震える声を出した。

「は?それなら逃げる方が怖いだろ?捕まってしまえばそれで終わり、怖い思いわざわざして逃げなくて良いんだ。」

あっけらかんと言い返されて、武志は目を見開いて口をつぐんだ。