右フックを食らい、ダウンしたマリオンに馬乗りになったバニングは、彼の喉元にナイフを突きつける。

「マチェットを捨てろ。抵抗しないなら命までは取らない」

スコールの中、バニングが呟く。

「っ…」

悔しいが従うしかない。

マチェットを手放すマリオン。

バニングはそのマチェットを取り上げ、そのまま立ち上がった。

昏倒したままのヒューのもとに歩み寄り、彼を引き起こしてその場を立ち去ろうとする。

…そんな背中を見つめながら、ゆっくりとマリオンは起き上がる。

ズボンの裾、足首に隠した拳銃をゆっくりと引き抜きながら。

彼も刑務所の追っ手から拳銃を奪っていたのだ。

無防備に背中を向けたバニングに対し、無言のまま発砲しようとするマリオン!

しかし!

「っっっっっっ!」

それよりも速く、振り向き様にバニングの投げたマチェットが、マリオンの脳天に突き刺さった。

倒れるマリオン。