Disposable

離陸する飛行艇。

何の問題もなく、スムーズに空の旅は始まる。

メキシコまでしばらくかかる。

快適な乗り心地とは言えないが、それでも何事もなく事は運ぶ。

「……」

ハルが気になるのは、機体の貨物室にある積み荷だった。

かなり大きな積み荷だ。

ケースに収納され、更にその上からカバーを被せてあるので、中身が何かは分からないが。

「中身、何だと思う?バニング」

副操縦席のヒューが言う。

「さぁな、ガルフ・カルテルだけに麻薬かもな」

「死体って可能性もあるわよね」

貨物室の方からハルが話に参加する。

「何にしても開けない事だ。触らぬ神に祟りなしってな」

操縦桿を握ったままのバニングの耳に。

「開けちゃったんだけど」

ハルの声。

「……」

バニングは首を横に振りながら溜息をついた。