数時間の空の旅の末、やっとバニングは目的地に降ろされる。

特別戦犯刑務所。

凶悪な戦犯者が収監されているハイテク設備の刑務所。

受刑者は4701名。

入所時には、指紋、網膜、頬の内側の細胞を採取したDNA登録までして、戦犯者の持つ個人情報の全てを登録する。

一通りの登録が済んだ後、ここの看守が言った。

「ようこそ地獄へ」

バニングは灰色の囚人服に着替えさせられ、房へと連れていかれる。

バニングが入った所で、房のドアが施錠された。

房内の4つのベットのうち、空きは3つ。

つまりこの房は、1人で使われていたという事だ。

「新入りか」

ベッドの中から、1人の男が顔を出した。

ウルフカット、顎髭を蓄えている野性味溢れる男。

「好きな所使えよ。何処でもいいぜ」