ヤクザに愛された歌姫【完】

『獅狼…』


あたしは獅狼の服をひっぱり
目で訴えた。



「わかったよ。」



獅狼はそう言うと
自分の車に行くとツナギに着替え
工具やら板を持って
家族のところに駆け足で向かった。



オイル塗れになりながら
必死で修理する獅狼。




やっぱり獅狼キラキラしてる。
めちゃくちゃかっこいい。



修理を終えて戻ってきた
獅狼にあたしはタオルを渡した。



『やっぱり獅狼は整備士
やってる方がキラキラしてる。』



「お前だってアイドルしてる方が
キラキラしてる。」




あたしは獅狼を見て
泣きそうになるのをこらえた。