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あたしが目を覚ますと
獅狼があたしを心配そうに見ていた。



「今みんなと医者を呼んでくるかな?」




獅狼はそう言うと
部屋を出て行った。



起き上がろうとすると
お腹の傷が痛んだ。



「延珠!?大丈夫!?」



あたしを心配するヒカリ。




『………っ?』




あたしは喉をおさえた。



「やっぱりか…」




すると医者があたしに
そう言ってきた。




「声を出すのに必要な腹筋部分が
見事にえぐられていた。
もう声は出ない。」



ウソ……。



「なんとかならないのか!?」




医者の胸ぐらに掴みかかる獅狼。



「リハビリをすれば治る可能はあります。
でも歌う事は奇跡に近い。」



ヒカリは泣いていた。



あたしもう歌えない…
ドリームにいられない。




「俺に関わらなければ
延珠はこんな事にならなかった。」




あたしは獅狼のその言葉に
獅狼の服を掴み首を必死に横にふった。



違う…違う!
獅狼のせいじゃない!
そう言いたいのに声がでない。