ヤクザに愛された歌姫【完】

俺が助けに入ったら
ステージがダメになる。



「獅狼…」


俺が振り向くと
ジュンが延珠の次の曲の
衣装を渡してきた。




「延珠ちゃんを信じよう。」



「ジュン。」



俺は延珠の衣装を受け取った。



「お前の知ってる延珠ちゃんなら
きっと大丈夫だから。」



延珠の落とした
ペアリングを俺は
祈るように握りしめた。





するとステージから
ザワザワと騒がしい声がしてきた。