ヤクザに愛された歌姫【完】

おじいちゃんの言葉に
部屋を見渡すおじさん。



「ジュン頼む。」



獅狼がジュンにそう言うと
おじさんは銃を向けてきた。



「ダメだ。長谷川の孫と
その孫が世話してる女は残れ。」



「延珠は関係ないだろ!?」



獅狼はおじさんに怒鳴りつけた。



「延珠ちゃんはどっちだ?
早く名乗りでないと
みんな殺しちゃうよ?」



銃を見せびらかすおじさん。




『あたしです。』



あたしはおじさんに名乗り出ると
みんなが悔しそうな顔をした。



『早くヒカリとジュンを逃がして。』




「わかった。」



おじさんが銃をおろすと
ジュンに押されるように
ヒカリはジュンと外に出た。