喉の手術は成功した。
でも神様はあたしが嫌いなのかな?


喉の腫瘍は体中に転移していて
喉の気管まで蝕んでいた。




あたしはいつ死ぬか
わからないらしい。
なら最後になにか残したい。


ワガママかもしれないけど
獅狼にどうしても会いたい。



だからあたしは日本に帰国した。
あたしは残された時間を
病院で過ごす事はなかった。




「本当に行くの?」



『今日はなんか調子がいいみたい。』



ピンクのワンピースに着替えて
メイクをして髪を巻く
あたしを心配するママ。