「じゃぁ、ばいばい」 「ありがとうございました」 ペコッと、深々と紫雨は頭を下げた。 彼には早く家に入れと言われたけど、 彼の姿が小さくなって見えなくなるまで見送っていた。 一緒の方向だしって言ってたくせに、全然真逆じゃん。 来た道を戻っていく彼に胸がきゅっと締め付けられた。 星空の下、軽く小走りして帰って行く彼はなんだかキラキラ輝いて見えた。