「本当は?」




聴診を終えて、聴診器を外した亮先生が私から離れて聞いてくる。





うっ・・・・・・。





服のボタンを閉めながら、俯いてごまかそうとしてみる。






え?





スッと伸びてきた先生の両手が、私の頬を挟む。





「こ~らっ。ごまかさないのっ!!!」





私の目をしっかりと見つめられると、その目力にやられ、目をそらす。






この先生には誤魔化しが効かないのかもしれない……。





武田先生の時は笑って誤魔化すことで、いつも済んでいた…。





亮先生は……そうはいかないのかも。