そこにいた


翌朝。







あぁ、体が重くて動かない。






どうしよう、学校。






そんなことを考えていると、部屋の扉が開いた。






「綾ちゃん、おはよう。






気分はどう?」






やっぱり昨日から私が体調の悪いことを知っていた。






「ゲホッ、大丈夫大丈夫。」






「全然大丈夫じゃなさそうだよ。」






そういい、私の胸元から体温計を差し込んでくる武田先生。






もうダメだ。抵抗する力もない・・・・・・。






ピピピピ






体温計がなり、自分で取ることもできずにいると、武田先生が手早く取り表示を見る。





「あらら。






いつから?」






「・・・・・・。」





一度は優しい武田先生。







「綾、ちゃんと答えなさい。」






最近は父親らしく、私を叱るようになった。






「・・・・・・昨日の朝から。」 






「はぁ。






今が大事なときなんだから、早く言わなきゃ。」







「だって・・・・・・。」






風邪で病院に言って、診察受ければ胸の痛みにも気付かれちゃう。






正直、あの痛みが何度もあると、不安になる。






もし大病だったら・・・・・・って考えると。







せっかく肝臓の病気が治ったのに。






すねた顔の私を見た武田先生は、いつもの優しい顔になって、






「これから仕事だから、一緒に行くよ。」






そういって、私の頭に優しく手を置いた。





 
やっぱり病院かぁ。

       
     




次は私がため息をついた。