そこにいた


「ただいま~」






私が思い足取りで家に着いたのは、辺りが暗くなった午後6時ころ。






「綾っ!!!遅かったじゃない。」






バタバタと足音と共に、お母さんが玄関に入ってやってきた。






「ごめんなさい。






担任の先生が会議してて、つかまらなくて。」






本当は、職員室になかなか行けなかっただけだけど。






「そう。心配したわ。






それと、余計なことかと思ったけど、






あなたが今朝家を出たとき、先生に電話しちゃったの。






その、学校に入れるか心配で。」






それで、来てくれたんだ。






「ううん、ありがとう。」






そういって私は疲れたから、部屋に向かった。