そこにいた



「はぁ、やっぱり。」






何となく気づいてた。






この胸の痛みは、いつも学校のことを考えると痛くなる。






学校に入っていけるのかな。







私は学校が見えるか見えないかの位置で、足を止めていた。






すると、






「服部さん!」






私の名前を呼ぶ声が聞こえた。






前を見ると、鈴木先生の姿だった。






あまりあったことがないけど、担任の先生。






「お、おはようございます。」






「おはよう。体調の方はどう?」






「もうすっかり良くなりました。」






「それは良かった。






学校には一人で入りにくいでしょ?」





えっ!?






「・・・・・・どうして、それを?」






「僕もあまり体が強い方じゃなかったから、服部さんみたいになかなか学校に行けなかった。」






「えっ?先生、体育の先生じゃないですか。」





「病気は完治してね。」







そうだったんだ。





すごいな、先生は。







私にもこういう未来はあるのかな。