私は武田先生の最後の言葉を聞いて、部屋を勢いよく飛び出し、自宅の外に出た。
「はぁはぁはぁ。
亮、先生?」
数メートル前には亮先生が立っていた。
「綾ちゃん。
手紙、読んでくれた?」
「うん。
すごく落ち込んだ・・・・・・。」
「えっ!?どうして?」
「だって、先生が私の主治医を辞めちゃうって。」
「それが一番だと思ったんだ。」
「そんなことしたら、今よりもっと会えなくなっちゃう!!!
それに・・・・・・。
なんで私の気持ちもすこしは考えてくれないのっ!?
私だって、先生に気持ちを伝えたいんだよっ!!!」
私から数メートル離れていた先生は、私の言葉を聞いて、目の前にきてくれた。
「教えて。」
そういいながら、先生に両手で頬を挟まれた。



