「よし。書けた!」 「どれ。見せて!」 「何で見せなきゃならないんだよ」 「あらら? 見せられない内容なの?」 「そんなことないよ」 「じゃあ見せてよ」 「そんな見たければ、どうぞ?」 そう言って、丸井に差し出す。 「じょーだんよ。人の手紙見るなんて悪趣味、私にはないから」 「そう」 僕は鞄に手紙をしまった。