「健~! テストでいい点取れたよ…! だからね、真っ先に報告するね…!」


返事をしない浦上くん…
というか、できないんだよね。


でも今はそれでいい。目を覚ませば、いくらでも話せるんだから。


一番嫌なのは…

ううん、そんなこと考えても始まらない。あたしはできることをするだけ。


そんなわけで、今日もあたしは浦上くんの病室に来ている。


ありきたりだけど、やっぱり名前を呼ぶっていうのがいいみたい。


浦上くんを名前で呼ぶのはちょっと恥ずかしいけど、少しずつ慣れてきた。


好きな人を名前で呼べるなんて、すっごく嬉しい。


けど、名前で呼ぶきっかけがこんなことであって欲しくはなかった…