「そうだったの。お疲れさま!」
奈穂ちゃんが中村くんの肩をポンポンと叩く。
中村くん、部活帰りだったの? なんか、ほんとに申し訳ない気持ち…
だから、お礼言わなくちゃ…!
「中村くん、部活帰りで疲れてるとこわざわざありがとね?」
「え? ああ、いいっていいって! 奈穂の親友が困ってるなんて、ほっとけないじゃん?」
し、親友…⁈
今、親友って言った?
あまりの優しさと嬉しさに涙がこぼれる。
「あ、あ…り…がと…」
「え…あっ、つ、つかさちゃん? なんかオレ、マズイこと言った?」
「大丈夫だから、ね?」
奈穂ちゃんが優しく微笑む。
2人は、たぶん知らないんだろうな。
私には、イジメられてた過去があるってこと。
だから、クラスのみんなとは一定の距離を保ってきた。
また誰かとすごく仲良くなったら、またイジメられるんじゃないかって思ったから。
そのせいなんだろうけど、今まで私は、友達どころか親友なんていなかった。

